コレステロールを体外に排出して血管を守る緑茶のカテキン

緑茶は古くから日本人に親しまれてきた飲み物です。
「養生のための妙薬」とも言われて、病気を防ぐ効果があることが知られています。

お茶

実際に最近の研究によっても、緑茶にはとても優れた成分があることが分かってきました。
ある研究施設にて、お茶から抽出したカテキンを高血圧自然発症ラットに与えて、その血圧の上昇がどうなるのかを調べる実験が行われました。

高血圧自然発症ラットというのは、普通に飼育しているだけで自然に高血圧を発症する遺伝的素因を持った実験用のネズミです。
 
実験では、まだ高血圧を発症していない、若い高血圧自然発症ラットを二つのグループに分けました。
一方には普通のエサを与えて、もう一方にはカテキンを添加したエサを与えて飼育しました。
するとどちらのグループんとも血圧は上昇するものの、カテキンを与えたグループのほうが与えなかったグループよりも血圧上昇が緩やかだということが分かりました。

次に両グループのエサを交換してみたところ、2週間で血圧値が逆転しました。
このことから、継続的にお茶を飲むことで、血圧の上昇を抑制できることが分かりました。

では、いったいなぜお茶のカテキンが血圧の上昇を抑えるのでしょうか。

カテキンの働き

高血圧症の約9割を占める本能性高血圧症では、レニン・アンジオテンシン系の物質が関与することが分かっています。

血液中には肝臓で生み出されたアンジオテンシノーゲンという物質が含まれています。
これに腎臓から分泌されるレニンという酵素が作用すると、アンジオテンシンIという物質が生じます。

さらにアンジオテンシンIに、ACE(アンジオテンシン変換酵素)が作用すると、アンジオテンシンⅡが生まれます。
アンジオテンシンⅡには、強力な血管収縮作用があって、このために高血圧症が発症する仕組みになっています。
そこで、ACEの働きを抑制すると血圧は下がります。

カテキンはこれと同じ働きをしていることが分かってきました。

食後の緑茶で生活習慣病の予防

カテキンの効果というのは、殺菌力がある他にも、悪玉コレステロールを体外に排出する働きや抗酸化力もあります。
抗酸化力とは、酸化を抑える力のことです。
酸化は体内で絶えず起こっています。

血液中の過剰なコレステロールが酸化すると、血管壁にへばりついて血管の細胞を傷つけて動脈硬化を引き起こします。
一種の老化ですが、これが進むと血液は血管の中をスムーズに流れにくくなって、血圧の上昇を招いてしまうのです。
 
しかし、緑茶を飲めばカテキンが腸で過剰なコレステロールと結合して、便となって体の外へ排出してくれるので、小腸から吸収して血液に取り込まれるコレステロールが減ります。
こうして血管の健康状態が守られるというわけです。

理想としては、1日に10~15gの緑茶が必要とされています。
5gずつ3回に分けて、食事のたびに2~3杯ずつ飲むのが目安ですね。

緑茶カテキンは、高温のお湯で入れたほうがよく出ます。
やや熱めのお湯で濃い目にいれるのが好ましいです。
ちなみに茶葉3gに100~120mlのお湯を注ぐと、100mgのカテキンを摂取することができます。

朝に1杯のお茶を飲む

昔から、朝飲むお茶は健康にいいと言われています。
医学的に見てもその通りです。

明け方に起こりやすい心筋梗塞や脳梗塞の原因は、その時間が血液が固まりやるい状態になっていることがあるからです。

寝ている間は血液の流れもゆっくりしています。
さらに寝ている間は水分補給をしないので、少しずつ汗をかいて、体内の水分が失われて、血液が濃くなっていきます。
そのため、起きる直前の時間帯がもっとも詰まりやすくて固まりやすいというわけです。

そこで、朝起きがけの水分補給を、1杯のお茶にすると効果的です。
これを毎日の習慣にするのが理想的ですね。

紅茶やウーロン茶

日本人がお茶というと、無意識に緑茶を指します。
しかし、紅茶やウーロン茶も同じようにお茶の葉から作られています。
多少の差はあれど、製造過程の発酵の程度が異なるだけで、同じような効果が期待できます。

高血圧を予防改善する作用や、コレステロールを体外に排出する働き、抗酸化力については緑茶と同じです。
その他にも、血糖値を下げて、糖尿病の改善に役立つことや、豊富なビタミンCが生活習慣病の元凶とされる活性酸素の害を防ぐことなどが分かっています。

また、多くの免疫調査や動物実験などで、胃ガンの大きな要因とされるピロリ菌を抑えこむ、殺菌効果についても注目されています。
利尿作用もあって、老廃物の排出にも最適です。

お茶は、体の中から様々な汚れを取り除いてくれる万能の飲み物なんですね。

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