過剰なナトリウムを体外に追い出す海藻

ここ最近日本人の食生活が急激に欧米化したことで、生活習慣病は増加の一途をたどっています。
動物性の脂質か加工商品、スナック菓子などを多く食べるようになって、血管の老化である動脈硬化と高血圧が特に際立って目立っています。

わかめ

その結果、心筋梗塞や脳梗塞の患者さんも増えてきています。
日本人にはそれまで少なかった大腸がんが激増したことも、食生活の変化に大きく関係しています。

ここ数年で日本人の食生活から最も摂取量が減ったものは海藻です。
海藻を食べなくなったことで、食物繊維やミネラルの摂取量が減ったことが大腸がんや動脈硬化、高血圧、糖尿病といった生活習慣病を増やしたといっても過言ではありません。

アルギン酸の働き

海藻に含まれている食物繊維がどうして体に良いのでしょうか。

海藻には水に溶けない不溶性食物繊維のセルロースと、水に溶けるアルギン酸を含んでいます。

セルロースは腸の中で水分を吸収して膨らんで、便を柔らかくしたり、かさを増やしたりします。
それに腸の働きを活発にして排便を促し、有害な物質が腸の中に長時間とどまらないようにします。

一方のアルギン酸は、ワカメや昆布のぬめり成分です。
水に溶けてカルシウムやカリウム、胴、亜鉛といったミネラルと結合しています。
これが、血圧を上げる原因となるナトリウム(塩分)の排出を促して、血圧を下げるのに大いに活躍してくれます。

アルギン酸はミネラルと結合していますが、胃の中に入るとこの二つは分離します。
アルギン酸は胃の中ではほとんど消化されずに、そのまま腸へと流れて、腸で再びミネラルと結合しようとします。
この時、腸にはそれまでに食べた様々な食品に由来するミネラルが存在します。

その中で一番多いのがナトリウムです。
ですから、ナトリウムが一番多くアルギン酸と結合して、アルギン酸の鎖状に絡み合った分子の網の目の中に取り込まれたりします。

アルギン酸は腸管中ではほとんど消化吸収されることなく便として排泄されるので、このときにナトリウムも一緒に体外へと排出されていきます。
動脈硬化やコレステロール値が気になる年齢になったら、まずは積極的にワカメやめかぶなどの海藻類をたくさん摂るように心がけてください。

食物繊維の1日の目標摂取量は20gです。
乾燥ワカメの場合は、日頃1回に食べている乾燥ワカメは約5gで、これだと約2gの食物繊維を摂ることにしかなりません。
ワカメだけで補うとすれば、1日50g必要になるのでそれは困難です。

そこで、1日に乾燥ワカメ15gを食べて、あとは野菜や豆、芋、果物などで摂るようにするのが理想です。

食生活の欧米化に対抗するには、食物繊維とミネラルが効果的です。

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